VOX AC-30


イギリスの老舖ギターアンプ・メーカーVOX。その代表機種がAC-30。

中域に特徴のある、暖かみのあるロック・サウンドが魅力のアンプです。Top Boostを使ったハイ・ゲイン・サウンドは、1960年代中期のエレキ・ギター・サウンドに革命をもたらし、"ロックンロール"の流行には無くてはならない存在となりました。

その音は、一言でいうとオールマイティーの全く逆。アクが強くて使い勝手も悪く、器用なアンプの多い今の時代においては"じゃじゃ馬"以外の何物でもありません。

ただ、この"強烈な個性"は、使いこなせば最大の武器にもなります。JCM2000やRectifierでギターを何本も重ねるとどうしても分離が悪くなって"何をやっているかわからない"状態になってしまいやすいですが、VOXならば埋もれてしまうフレーズに光をあててくれる・・・かもしれません。

B-TRAXでAC-30を鳴らした
あるバンドさんが、"不良中年のような音"と感想をもらしていましたが、上手い表現だなあと思いました。真空管アンプの新製品はどのメーカーもどんどん洗練されていく印象がありますが、だからこそこの"不良中年"が新鮮に感じる・・・かもしれません。(感じないかもしれませんが)

BEATLESが使用したことで有名ですが、他には、Brian May(QUEEN) の愛用アンプとしても知られています。あと、意外なところでRitchie Blackmore (DeepPurple)もAC-30の愛用者です。(Ritchie Blackmore といえばマーシャルのイメージが強いですが、Fire Ball、Highway Star、Smoke on the Waterなどの有名な曲の中でしっかり使っています。彼がマーシャルアンプをライブで使ったのは当時のPAシステムがあまり良くなかったから。レコーディングではマーシャルよりもVOX AC30を好んで使っていたそうです。)  こう書くと古い人ばっかりですが、いわゆる"今風"の音を出すバンドにもよく使われていたりします。The Edge (U2) やThom Yorke (Radio Head)も昔からの愛用者だとか。

ちなみに、VOXやMATCHLESSを説明する際よく言われる「クラスA回路」ですが、VOXもMATCHLESSもクラスA回路ではありません。「陰極バイアスのクラスA/B」です。
(どうでもいいことですが・・・)